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桜明日香パストラーレⅡ(さくらあすかぱすとらーれどぅーえ)Blog#376

麦焼酎:桜明日香パストラーレⅡの画像 福岡県の麦焼酎
麦焼酎:桜明日香パストラーレⅡ

焼酎名:桜明日香パストラーレⅡ(さくらあすかぱすとらーれどぅーえ)

 度数:25度

原材料:麦、米麹、

  麹:白麹

 蒸留:常圧

製造元:紅乙女酒造株式会社

 

 

◆【焼酎について】◆

「桜明日香パストラーレⅡ」は福岡県久留米市の麦焼酎。

約30年もの間、山奥の貯蔵庫で深い眠りについていた超長期貯蔵熟成酒。

裏ラベル等に焼酎についての説明は書かれていないので、さっそく開栓して味わってみよう。

 

 

 

■香り

濃厚で芳ばしい熟成した香り。

 

■生

まろやかで芳ばしさと旨みの詰まった奥行きのある味。

 

ロック

まろやかで上品な甘みとじんわりと広がる旨みのある味。

後味に程よい芳ばしさと苦味がある。

 

水割り

口当たりが良く、ほんのり甘みのある味。

 

お湯割り

ほんのり甘く独特の苦みがある味。

麦の芳ばしさがじんわりと広がる。

 

 

 

◆【感想】◆

まろやかで濃厚な麦の芳ばしさと円熟した味わいの焼酎だった。

とても良い具合の熟成感がとても美味しい。

ワシとしては生とロックが特に美味しかった。

生はまろやかで芳ばしさと旨味の詰まった奥行きのある味わいが楽しめた。

ロックはまろやかで上品な甘みとじんわりと広がる旨みのある味わいが楽しめた。

トロリとした口当たりとじんわりと広がる熟成した味わいがとても美味しい。

それもそのはず、この焼酎の貯蔵年数は約30年にもなる。

これほどの熟成焼酎にも関わらず、販売価格は四合瓶で1650円程度。

もし、見つけたら買って損はないと思う。

こういった長期熟成タイプはじっくりと舌で転がして味わうのが美味しいなぁ。

 

それにしても「桜明日香」という焼酎名は、女性的なものをイメージして付けられたのかな?

確かにボトルデザインはオシャレで女性的な印象を感じる。

まぁ、とにかく約30年もの長い眠りから目覚めた超長期貯蔵酒には頭が下がる思いだ。

…しかし、約30年という貯蔵期間とワシの年齢を比較的すると、「桜明日香」のほうが断然若い。

よくよく考えてみると、ワシの方が圧倒的に先輩なのだ。

そう考えると、さっきまで「桜明日香」にペコペコと頭を下げていたことに腹が立ってきた。

なので、怒り心頭のワシは先輩として「桜明日香」に教育的指導をすることにした。

その時の真実の物語を以下に掲載。

 

 

 

━【The scent of tomorrow】━

 

上下関係の厳しい環境で育ったワシは、礼儀には人一倍うるさい人間だ。

そんなワシに対して、小生意気な態度を示したヤツがいた。

 

そいつの名は「桜明日香」

 

年の頃は30ほどで、ワシよりも随分と年下だ。

そんな、小生意気な態度をとる「桜明日香」に対して、年齢的に先輩であるワシは、教育的指導をすることにした。

 

 

ワシ「よぉーし、本日からお前の指導をすることになった『ワシ』という者だ!」

 

ワシ「よろしくな!」

 

明日香「……」

 

ワシ「チッ…。スカしやがって…」

 

ワシ「お前の名前は知っているぞ!桜明日香だな!!」

 

明日香「……」

 

ワシ「…フンッ。まぁいい…」

 

ワシ「とりあえず、『明日香』と呼ばせてもらい指導にあたるぞ!」

 

明日香「……」

 

ワシ「おいっ!返事は!?」

 

明日香「……」

 

ワシ「ったく…。しょーがねぇヤツだな!」

 

ワシ「少しは優しく指導してやろうと思っていたが、厳しく指導することにした!覚悟しておけ!」

 

明日香「……」

 

ワシ「…おいおい。返事くらいしろよ…」

 

明日香「……」

 

ワシ「…そうだな、今時のヤツには、体で教えてやるほうが手っ取り早いのかもしれないな!」

 

明日香「……」

 

ワシ「…クソッ。いちいち癇に触るヤツだな!」

 

ワシ「じゃあ、さっそく始めるぞ!」

 

 

まずはじめに、ワシは指導の一環として「明日香」のちょっぴり濡れた穴をペロペロと舐めてみた。

だが、「明日香」は全くの無反応だった。

 

次なる指導の一環として、「明日香」の穴に指を挿れてみた。

しかし、またしても「明日香」は無反応だった。

 

それどころか、「明日香」の穴は硬く、ワシの指はキツく締め付けられて少し痛かった。

腹が立ったワシは、とうとう『自分のバット』で「明日香」を責め立てることにした。

 

いざ、『自分のバット』を握り締め、責め立てようとした、その瞬間……

 

「明日香」を見ると、胸元に青いバスタオルを巻いて、震えているように見えた…。

 

Sっ気の強いワシは、その姿が何とも言えないほど愛くるしく見えた。

そんな「明日香」の姿を見ると、さっきまで大人げなく腹を立てていた自分が情けなく思えてきた。

ワシは慌てて『自分のバット』を服の中にしまった。

 

実は、一連の教育的指導の最中に、ワシはあることに気付いていた。

それは「明日香」が、まだ未経験であるということ。

 

普段は紳士を自負するワシである。

…にもかかわらず、ピュアで穢れを知らない「明日香」に対して非紳士的行為をしてしまったことを恥じた。

それと同時に、愛くるしい「明日香」の姿に特別な感情を抱きはじめていた。

 

ワシはこれまでの非礼を詫び、「明日香」に許しを求めた。

だが、「明日香」はずっと無言で見つめてくるだけだった。

 

どれくらいの詫び続けただろうか…。

 

ついに「明日香」はワシを許してくれた気がした。

そして、佳芳を漂わせワシを包み込んでくれた。

 

ワシは「明日香」の優しさに感情を抑えきれず、思わず涙した…。

それからワシは、溢れる感情のままに「明日香」に対する素直な想いを打ち明けた。

 

「明日香」は、驚いた表情をしたよう見えたが、ワシの気持ちを理解し受け入れてくれた気がした。

 

 

─そして 

ワシと「明日香」は一夜を共にした。 

 

 

ワシは一晩中「明日香」を舐めまわすように堪能し、「明日香」はワシを魅惑の香りで包み込んでくれた。 

魅惑の香りの虜になったワシは、「明日香」に切望した。 

 

「ずっと、キミの香りを嗅がせてくれないか?」 

 

「明日香」は、照れながらも、こう言ってくれた気がした。 

 

「アナタが私のことを想ってくれるなら、ずっと香り続けてあげるわ…」 

 

「ありがとう…。いつまでも君のことを想い続けると約束するよ」 

 

ワシはそう誓い、永遠の約束を交わした。

寄り添う二人は幸せな時間を過ごしていた。

 

「いつまでもこんな時間が続けばいいのに…」

 

そう願っていた。

 

 

─だが、そんな幸せな時間は長くは続かなかった…。

 

なんと「明日香」こと、「桜明日香パストラーレⅡ」は、原酒不足により終売になってしまったのだ。

 

もう二度と、愛しい「明日香」の香りを嗅ぐことは出来ない…。

思いもよらない突然の別れに、ワシは幾夜も声をあげて泣いた。

 

そんなある日の夜、泣き疲れて眠ったワシは夢を見た。

夢の中には、もう逢えなくなったはずの「明日香」の姿があった。

そして、「明日香」はこう語りかけてきた。

 

 

「泣かないで…。アナタと私には、まだ “続き” があるの…」

 

 

そう告げられた。

 

ほどなくして、窓から射し込む朝日に、ワシは目を覚ました。

 

まどろみの中、ワシは夢の中で聞いた「明日香」の言葉をぼんやりと思い出していた。

だが、夢の中の「明日香」の言葉の意味は理解できずにいた。

 

それからしばらくして、ワシは「明日香」の言葉の意味を知るのであった。

 

「明日香」の出身地である、福岡県久留米市内の酒屋を訪れた時のこと。

新商品のポップに書かれていたのは、「桜明日香パストラーレⅢ(トレ)」の文字。

 

そう、「明日香」が夢の中で言っていた “続き” とは、このことだったのだ。

なんと、「桜明日香パストラーレⅡ(ドゥーエ)」の後継である「Ⅲ(トレ)」が発売されていたのだ。

 

ワシと「明日香」は一夜を共にしたあの日、この世に「愛の結晶」を残していたのだ。

 

ワシはすぐさま「愛の結晶」である「Ⅲ(トレ)」を抱え上げ、自宅に連れ帰った。

それから、魂が抜けて軽くなった「明日香」の遺瓶とそっと引き合わせた。

 

その瞬間、窓から吹き込む優しい風に「明日香」の遺瓶がカタカタと音を立てて揺れた。

その音はまるで、「明日香」が「ありがとう」と伝えているようだった…。

 

ワシは、それに応えるように「ありがとう」と呟き、幼い「Ⅲ(トレ)」を抱きしめた。

 

 

─すると

 

抱きしめた「Ⅲ(トレ)」から、ふわりと懐かしい「明日香」の香りがした。

 

なんと、幼い「Ⅲ(トレ)」には、愛しい「明日香」の香りが連綿と受け継がれていたのだ。

 

ワシは思わず空を見上げ、涙を浮かべた。

 

そして、亡き「明日香」を想った…。

 

その瞬間、懐かしい香りと共にどこからともなく「明日香」の声が…

 

 

「泣かないで…」

 

「約束したよね…」

 

「アナタが私を想ってくれるなら…」

 

「明日も香るから……」

 

「 私は“明日香” だから…」

 

 

─そう聞こえた気がした。 

 

(※この物語はフィクションであり、実在の焼酎とは一切関係ありません。) 

 

 

 

 

【オススメの飲み方 】

   生:

 ロック:

 水割り:

お湯割     

 

【総合評価】星5段階評価

  評価:★★★★☆

 レア度:★★★★★

  度:★★★☆

(※★1点、☆0.5点)

 

※個人の感想です。

 

(レビューした人:会長)

 

 

 

コメントをお書きください

コメント: 4
  • #1

    (火曜日, 26 12月 2023 00:15)

    久々の物語面白かったです。
    いつもと違って下ネタが少なめで、ちょっぴり切ない話だったので読み入ってしまいました。
    でも読み返してみると、最初から最後まで1人で戯れているだけじゃないですか(笑)
    想像したらウケました。

  • #2

    会長 (火曜日, 26 12月 2023 01:09)

    城 様

    コメントありがとうございます。
    ちょっとだけテイストを変えてみました。
    そうですよ、一人で戯れていただけです。
    ですが、愛情たっぷりの戯れです。
    こんな戯れはそう滅多にあるものではありませんよ(^_-)

  • #3

    島田だまし (火曜日, 26 12月 2023 22:15)

    相変わらず笑い要素が散りばめられていますね。
    遺瓶って…笑
    初めて聞いたしググっても出てきません。
    これ絶対造語ですよね?

  • #4

    会長 (水曜日, 27 12月 2023 08:25)

    島田だまし 様

    コメントありがとうございます。
    深く考えたわけではないので分かりませんが、たぶん造語です!
    儚く切ない恋の物語でした。