焼酎名:黒蝶無濾過※古澤醸造版(くろあげはむろか)
度数:25度
原材料:黄金千貫(鹿児島県大隅産)・米麹(九州産ひのひかり100%)
麹:白麹(L型)
蒸留:常圧
製造元:古澤醸造合名会社
◆【焼酎について】◆
「黒蝶無濾過」は宮崎県日南市の焼酎。
「脱藩黒蝶統」の会、略して「黒あげはの会(あげは会)」という全国の地酒酒販で構成された会のPB焼酎。
この会は、今までにない新しい形で多くのお酒をプロデュースしている。
今回は、その「黒あげはの会(あげは会)」の統一規格商品。
宮崎県の古澤酒造場の対決VS鹿児島県の太久保酒造。
統一規格等についてラベルに説明があるので以下に転載。
(ラベルの説明を転載)
🦋統一規格・商品特徴と飲み方
本企画は、年一回限定の仕込み蒸留を行うものであり、あげは会独自に原料等を厳選統一しています。
各蔵の酵母と水、そして技術だけを頼りに各蔵の持ち味を充分に表現した「腕自慢」の商品をお客様に楽しんで頂くために無濾過焼酎の醍醐味を企画した業界初の提案型商品となります。
本商品の特徴としては、当蔵ならではの芳醇さと伸びがある余韻が特徴的であり、また無濾過独特の味わいを楽しめる逸品に仕上げています。
飲み方は、お湯割り又は水割りをお勧めします。
このように書いてある。
つまり、「原料」だけは統一して造るが、「酵母」「水」「蔵人の腕」の違いでどのように味が変わるかという企画。
また、宮崎と鹿児島という地域性の違いも出るのかもしれない。
これは新しい試みで楽しみだ。
さっそく開栓して比較してみよう。
■香り■
芳醇な甘い芋の香り。
少しだけ酸っぱい匂いがある。
■生■
まろやかな口当たりで初めは甘みを感じるが、後半はやや辛口。
■ロック■
ほのかな甘みとやや苦味のある味。
後味は少しドライな感じがある。
■水割り■
柔らかな飲み口で水のように入ってくるが、しっとりとした芋の優しい甘さが広がる。
■お湯割り■
ふくらみのある味で甘みとコクが引き出されている。
少し甘酸っぱい感じの味が良いアクセントになっている。
◆【感想】◆
無濾過焼酎にしては、落ち着いた印象の味だった。
無濾過の力強さというより、ほのかな甘みと微かな酸味を感じる味が特徴的だった。
この「統一規格」というのは面白い企画だと思う。
同じ原料でも各蔵の酵母と水、技術次第で違いが出るという証明になった画期的な商品だろう。
ちなみに、蔵元推奨の飲み方はどちらも「水割り」と「お湯割り」と記載があった。
確かにそうだと思った。
水割りのしっとりした感じの味は双方ともに飲みやすかった。
そして、一番印象的だったのは「お湯割り」。
この統一規格焼酎を並べて同時に飲んだのだが、違いがハッキリと露骨に出たのがお湯割りだった。
両社ともに特徴があり、それぞれ好みが分かれる所だとは思う。
この古澤酒造版に関しては、甘みと旨味に伸びがある。
似通った系統の味だが、この点に関しては特に大きな違いを感じた。
割り方として、芋の風味を楽しむなら少し低温のお湯割りがいいと感じた。
お湯が熱すぎると焼酎がヤケドしたように刺々しい味になる。
やや低温のほうが、まろやかで美味しい印象だ。
鉄の肝臓を持つワシが酒の肴など一切無しで飲んだ状態で、とりあえず統一規格の勝敗を勝手に判断しよう。
賛否両論あると思うが、ワシの個人的な感想としては…
「古澤酒造」のほうが美味しいと感じた!
この手の企画は面白いので、またやって欲しいものだ。
【オススメの飲み方 】
生:〇
ロック:〇
水割り:◎
お湯割り:◎
【総合評価】星5段階評価
評価:★★★☆
レア度:★★★★☆
芋度:★★★★
(※★1点、☆0.5点)
※個人の感想です。
(レビューした人:会長)
コメントをお書きください