焼酎名:千代吉(ちよきち)
度数:25度
原材料:黄金千貫・米麹
麹:黄麹・黒麹
蒸留:常圧
製造元:八千代伝酒造株式会社
◆【 焼酎について 】◆
「千代吉」は鹿児島県垂水市の芋焼酎。
この焼酎は、日本酒の仕込みで使われる黄麹が使われている。
そして、味の深みを増すために、黒麹がブレンドされている。
こだわりの焼酎造りをすることで知られる八千代伝焼酎さんの逸品。
そのこだわりが裏ラベルに書いてある。
…と見せかけ、主に蔵の復興ヒストリーが書いてあるので以下に転載。
(裏ラベルの説明を転載)
蔵を復興させるため準備に没頭していた秋のある夜、寝入っていると「夢」見た。
かめつぼが並んだ仕込み場に、“一人の青年”がたたずんでいあ。
その青年の笑顔は、慈愛に満ちて、相対する私は心地よい暖かさにつつまれていた。
言葉を交わしたのか、心が通じたのかどちらか判然としないけど、包み込まれる様な“一体感”を感じた。
そして焼酎仕込みのある方法を伝授された。
目覚めると、そのすべてが私の記憶の中に鮮明に刻まれていた。
不思議な夢だった。
蔵が復興して順調に焼酎が仕上がっていった。
しばらくすると吉行杜氏が「今日から新しい仕込みをする。」と蔵の皆に告げた。
数日も経たないうちに、私はそれが“あの夢の中”で伝授された仕込みと同じだと気付いた。
何とも言葉では言い表せないけれど、私にとって人知を超え、時を超えた出来ごとだった。
そして、できあがった“天の美禄”(焼酎)を「千代吉」と名づけた。
芳醇な香りと甘さ、そしてずば抜けた喉越しの「千代吉」。
お湯割りよし、ロックよし。ご堪能ください。
このように書かれている。
どのように造られたとかではなく、焼酎誕生までのヒストリー。
さてさて、このストーリーを読み返しながら飲んでいこうかね。
■香り■
華やかで優しい品のある香り。
■生■
まろやかで芋の優しい甘さとコクのある味。
後味に少しアルコール辛さがある。
■ロック■
まろやかで上品な甘みが特徴的な味。
コクがありキレも良い。
■水割り■
ややフルーティな優しい甘みのある味。
程よいコクもあり、スッキリとして非常に飲みやすい。
■お湯割り■
華やかな香りが立ち昇り、ふんわりとした甘みのある味。
主張し過ぎない大人びた芋の風味が印象的。
◆【 感想 】◆
まろやかで上品な味の焼酎だった。
どこかフルーティさがあるのは「黄麹」の由来のものではないかと思う。
コクとキレの良さに関しては「黒麹」由来ではないかと思う。
バランスと取れた味で、どの飲み方でも美味しい。
奇をてらったような味ではなく、実直な味が素直に美味しいと感じさせる。
ワシとしてはロックと水割りが特に美味しかった。
ロックは芋の甘みとコクを上品な味で感じさせる。
水割りは優しい甘みと飲みやすさが抜群に優れている。
さすが、八千代伝酒造さんの焼酎だ。
…というのも、この八千代伝酒造さんには我々「鉄肝会」は見学に行ったことがあるのだ。
酒蔵はもちろん、自社栽培のサツマイモ畑まで拝見させていただいた。
こだわりの焼酎造りを現地で感じられたこともあって、「千代吉」は一層美味しく感じてしまう。
蔵人から話を聞くと、休みは無いのかっていうくらい忙しそうであった。
「働き方改革」とか言われる中、この重労働っぷりは見習わなければならない反面、見習いたくない感じでもある。
人間の強さを感じましたよ…。
とにかく頑張り屋さんの集団が八千代伝酒造さんの人達。
何はともあれ、八千代伝酒造の皆さん、見学時は本当にお世話になりました。
全くステマとかではなく、この蔵の焼酎は素直に美味しいと思う。
どちらかと言えば一般消費者には伝わりにくい影の努力をしている蔵なので、個人的にはもどかしい。
これからも身を削るようなイカれた焼酎造りと農業を楽しみにしています。
最後に一つ気になるのは、焼酎誕生までのヒストリーは分かったが、何故に「千代吉」と名付けたのかは不明だ。
創業者の名前かな??
と思って調べたが違った…。
いったい誰やねん!
【オススメの飲み方】
生:○
ロック:◎
水割り:◎
お湯割り:○
【総合評価】星5段階評価
評価:★★★★
レア度:★★★☆
芋度:★★★
(※★1時、☆0.5時)
※個人の感想です。
(レビューした人:会長)
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枦木園 (土曜日, 10 10月 2020 11:57)
千代吉の由来は八千代伝と同じく千代に八千代に の千代、
吉の字は昔の杜氏(創業者?)と今の杜氏吉行さんの名前からとったそうです。
存じ上げませんでしたが魔王や伊佐美を作った名杜氏だとか。
会長 (土曜日, 10 10月 2020 12:06)
>枦木園 様
コメントありがとうございます。
千代吉の由来は、そういうことでしたか。
大変勉強になりました。
ありがとうございます!